市販電気製品の安全性：欧州市場でのコンプライアンス問題

                                                                                                                                                                                       

EUとEFTA加盟国による欧州単一市場は、40年以上にわたって様々な規制や慣行を経て発展してきました。2008年には、安全な製品のみを市場に流通させることを保証する、商品の自由な移動という原則をさらに運用するために、新しい法的枠組みが導入されました。

しかし、急速に進化する貿易環境に伴い、コンプライアンス上の問題が発生し、かなりの割合の製品が要件を満たしていないことが判明しました。2017年、欧州委員会による市場分析では、玩具の32％、電子機器の58％、建設製品の47％、個人用保護具の40％もの製品が、法律で義務付けられた要求事項を満たしていないことが明らかになりました。 

最近、2022年にTIC協議会は、同様に消費者向け電気製品の基本的な安全要件への適合性を評価するための市場調査を実施しました。
欧州7カ国から120のサンプルが集められ、認定された試験所で関連する安全規格の試験が行われました。サンプルは、CEマークは付いているが、その他の認証マークは付いていない（つまり、第三者適合性評価機関の関与がなく、メーカーによる自己評価のみ）電気消費財でした。その結果、ヨーロッパで購入された120のテスト製品のうち85が、関連する規格に適合していないことが明らかになりました。 
また、2012年から2017年にかけて、TIC協議会はこのような調査を複数回実施しました。今、比較してみると、2022年の結果では、実際には不適合の総数が15％増加し、危険な不適合の割合が17％から23％に増加していることがわかりました。

同様に、汎欧州の報告システムであるRAPEXでは、市場に出回っている非適合製品の数が多く、頻繁に負傷者が発生していることが示されています。その結果、現在、複数の関係者が新法規制の枠組みの改訂を提唱しています。

TIC協議会の報告書の要約は、こちらのリンクからご覧いただけます。